だんご虫ヒーロー。



…だめだ、まだ諦められない。



先輩はあれでちゃんと人助けしたって言ってたけど、



でもどうしてもこれだけは成功させたい、負った傷を前向きに生きるための糧にさせたい。



雪菜ちゃんにこの傷から立ち直って、前を向いて歩いて欲しい。



気付けば私は先輩の方へと向いていた。



「…先輩、髪型変更できますか?」



突然のことに驚いてた先輩だったけど、やがていつもの優しく、そしてチャラい笑みを浮かべた。



「…うん、大丈夫だよ。
どんな髪型にしたいの?」



やるんだ。



何としても雪菜ちゃんを探して、話をして立ち直ってもらうんだ。



いつまでも下を向いてちゃ、何も始まらない。


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