だんご虫ヒーロー。



それに...



「...いつも先輩に助けられてばっかで、私の方がみっともないです。
雪菜ちゃんは自分が助けるって決意固めていったのに...」



北村さんを助けた時だって、雪菜ちゃんのことで落ち込んでいた時だって、そう。



私は先輩に"心"を助けてもらった。



そう思うと先輩を止めたことなんて、先輩を助けたとは言えない。



結局自分1人では何も出来てない...



コツン



額に何かが当たった。



目線を上にあげると、目の前には先輩の顔があって。
私の額に先輩の額が当たってるのだと分かった。



「せ、先輩...!?」



すごく恥ずかしいけど、先輩の目に捕えられ逸らすことが出来ない。



しばらく見つめ合っていると、先輩がふっと笑った。



「李はちゃんと雪菜を守ってくれた。俺のこともちゃんと止めて助けてくれた。
だから李の人助けは失敗してないよ。
それに、俺の言ったこと忘れた?」



...先輩が言った言葉?


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