だんご虫ヒーロー。
不思議になって首を傾げ、また歩き出した。
先輩も私の横に並んで歩き出す。
「…きっと勉強しすぎたんだよ。
李は嫌いなものとは向き合わなさそうだからね」
先輩の言い方に腹が立った。
なんでそんなに上から目線なんですか、全く。
まぁ、嫌いなものはよく放置するけども……
「…でも今回の数学はちゃんと勉強したつもりです」
ぶぅっと頬を膨らませる。
言い方が上からで腹が立つけど、先輩の言うことは正直当たってる。
それが余計にムカつく。
先輩はハハッと笑って、私の膨らんだ頬を人差し指で潰した。
「…つもり、なんだね。そのわりには初歩的な計算ミスばっかだったけど?」
私の顔を覗き込んでニヤリと笑う先輩。
完全にからかってる。
でもテストの点のほとんどを、計算ミスで落としてたのは事実。
きっと先輩は事実を言われて、何も言えない私を見て楽しんでるに決まってる。
悪魔だ。