だんご虫ヒーロー。
7話 ごめんなさい
あれからあっという間に時が過ぎて、今日追試の結果が返ってきた。
「……李、いくよ?」
追試のテストの点数が怖くて自分で見れないから、今は綾女のクラスに来ている。
綾女は席に座って、私の答案用紙を持っている。
答案用紙は折られていて、まだ点数を見てない。
私の様子を伺う綾女に、コクリと頷く。
あれから毎日、先輩と追試の勉強をした。
先輩の教え方は先生よりも分かりやすくて、公式とかすぐに覚えてしまった。
家庭教師のアルバイトでもしたらどうですか?って言いたくなってしまうほど。
でも先輩が家庭教師して相手がもし女の子だったら、絶対に手を出しそうだと思って言わなかった。
だってあのチャラ男ならやりかねないでしょ?
しかも部屋で2人っきりだなんて、許されない。
私がチャラ男から世の女の子を守らないと。
そんなことを思っていると、追試の結果に喜んでる綾女の声が聞こえてびっくりしてしまった。