だんご虫ヒーロー。
でもいじめられてなかったら、彼方に助けてもらえなかった。
そう考えると、この身長も嫌いじゃない。
1人で考えて笑っていると、彼方の手が私の頭から髪へと下りてきた。
「…ももはショートも似合うね」
私の髪を梳いて優しく微笑む彼方。
そうだ。
私、彼方に謝らないといけないんだった。
お団子頭でいるって約束したのに、破ってしまった。
「…あのね、彼方……私、彼方との約束を……」
破ってしまったの。ごめんなさい。
彼方が私の後頭部を引き寄せて、私の額に唇をキスされたことで最後まで言えなかった。
…かな、た?
反射的に目を閉じて、ゆっくりと開ける。
引き寄せられたことでイスから立ち上がって、ベッドに両手をつける。
彼方は私の額にコツンと自分の額をくっつけた。