だんご虫ヒーロー。



でも病気はいつ何が起こるか分からないって、聞くけど…



彼方、いなくなったりしないよね…?



私と約束を交わしてるから、消えたりしないよね?



彼方と交わした約束だけが、私の生きてる意味。



つまり彼方が私の生きる意味。



彼方がいなくなったら、私は生きる意味を失ってしまう。



そうなったら……



「…大丈夫だよ、もも」



私の考えてることが分かったのか、彼方は私の耳元で囁いた。



「…大丈夫……なの?」



眉を下げ、彼方を見上げる。



彼方は私を安心させるように、微笑んで頷いた。



「うん。今度の治療がうまくいけば、家に帰れるって」


「…え、うそ!?ほんとに!?
彼方の体調よくなるの!?」



嬉しくなってつい彼方を顔を近付ける。



私の勢いに彼方は若干身体を引いていたけど、困ったように笑いながら頷いた。



嬉しい。
自分のことのように嬉しい。



もう彼方の苦しんでる姿見なくていいんだ。


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