だんご虫ヒーロー。
すると今まで綾女ちゃんを見つめていた航平が顔を上げ、俺を真っ直ぐに見た。
「…それほどまでに綾女にとって、李ちゃんは大切な存在ってことなんだよ。
李ちゃんに何かあったら、綾女が悲しむ。
だから李ちゃんのこと、しっかり守ってやれ」
「…言われなくてもそうするよ」
どれだけ嫌がられても、俺は李から離れる気はない。
李が好きで好きで、好きすぎて困ってるんだから。
これ以上ここにいると邪魔者になりそうだったから、俺はカバンと綾女ちゃんから貰った地図を持って非常階段を出た。
そして地図を頼りに李の家へと向かった。
待っててね、李。
俺が今から守りに行くから……ーーーーー
【side end】