だんご虫ヒーロー。
もう見たくない
事が起こったのは数日後の放課後だった。
私はいつものように教科書などを鞄に入れていた。
周りのクラスの生徒達はカラオケ行くー?とか、どっか寄って帰ろうとか話してる。
最近の高校生だな、なんて自分も高校生なのに高校生らしくないことを思う。
私は真っ直ぐに家に帰る人だから、どっかに寄って帰ったことはないし寄りたいとも思わない。
帰るのが遅くなるとお母さんが心配するし。
そんなことを考えていると、
「すっももー!かーえろ!」
と言いながら綾女が後ろから抱きついてきた。
相変わらずの勢いに私は机に手をついた。
この綾女の癖に付き合ってたらいつか怪我しそう。