だんご虫ヒーロー。
自分を犠牲にしてまで他人を助けて、李はそれで笑えるの?
良かったねって素直に言えるの?
辛そうに笑ってる李はもう見たくないよ…
泣きながら全力で階段を下りる。
右往左往しながら廊下を走り抜ける。
曲がり角を勢いよく曲がると誰かにぶつかって転びそうになる。
こんな時に誰かにぶつかってる暇なんてないと頑張って体勢を立て直す。
謝りもせずに急いで立ち去ろうとした。
謝らなきゃいけないけど、私にはそんな余裕はない。
でも私はぶつかった人の声によって立ち止まる。
「…大丈夫?ってあれ、君は確か李の友達の…」