だんご虫ヒーロー。
15話 新しい自分



北村さん達を助けると決意してから、一週間くらい経った。



助けるって決めたけど、具体的にどうすればいいのかさっぱり分からない。



「……起きよ」



ベッドから起き上がり、寝ぼけたまま一階へと下りる。



洗面所で顔を洗い、髪を整えるとリビングへと足を運ぶ。



朝からコーヒーとミルクティーのいい香りがする。



キッチンを見ると今日はお母さんがいた。



「お母さん、おはよ」



欠伸をしながら朝食の用意されたテーブルに座る。



お母さんは朝から清々しい笑顔でミルクティーの入ったカップを持ってきた。



「…おはよう、李。
相変わらず朝はご機嫌斜めね?」



ふふっとお母さんは笑って、私の向かいの席に座った。



深夜に店を閉めて帰って、私よりも睡眠時間の少ないお母さんが私よりも機嫌がいいのが不思議。



化粧も相変わらず完璧にしてある。



朝くらいお父さんでいればいいのに。



お母さんが淹れてくれたミルクティーを飲みながら、テレビのリモコンを手に取りテレビのスイッチを入れる。



朝はどのチャンネルもニュースばっかりやっている。


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