だんご虫ヒーロー。
みるみるうちに顔が熱くなるのが分かる。
っていうかこういうことを考えてる私が、欲求不満みたいに思えてきた。
とりあえずこうなってしまったのはお母さんのあの一言のせいだということにして、私は夕里のベッドに入り深く布団を被った。
それからしばらくして夕里が部屋のドアを開けて入ってきた。
「…はぁ、気持ちよかった……って李?もう寝てるの?」
部屋に入ってきて夕里はベッドに腰を下ろした。
ギシッとベッドが軋む音がした。
横を向いて寝たフリをしてると、夕里が近付いてきてフッと耳に息を吹きかけてきた。
「……ひゃあ!?」
くすぐったくて飛び起きてしまった。
夕里はクスクスと笑って私を見てる。
うっ、もうからかわないでよ。
笑ってる夕里を睨むけど、それは夕里には無効みたいだ。