だんご虫ヒーロー。
夕里を見ると、お風呂上がりで髪が濡れている。
それに首元が伸びた長袖Tシャツからは綺麗な鎖骨が見える。
だ、ダメだ。
色気がありすぎて直視出来ない。
「…ご、ごめんね勝手に夕里のベッドに入っちゃって……!
わ、私は下に布団敷いてね、寝るか……」
ベッドから出ようとベッドに腰掛けた瞬間に、視界が天井へと切り替わった。
すぐに夕里の顔が目の前に現れる。
お、押し倒されてる……
「…布団はいらないでしょ?ベッドで一緒に寝るんだから。それに……」
妖艶に微笑んだ夕里の顔が私の耳元に近付いてきた。
「…夜にじっくりとやるって言ったでしょ?」
え、嘘……
耳たぶ噛まれた……?
夕里を見ると、いつも私が見てる夕里とはまた違った雰囲気の夕里が私の目に映る。
どこか大人びていて、獣のような目つき。
「…ど、どうしたの夕里!?きゅ、急にこんな……」
頭がパニック状態になってるせいで声が裏返ってしまう。
慌てている私を他所に、夕里は顔を首筋に埋めた。
「え、ちょ、ゆ、夕里!?ま、まだ心の準備が……!」
夕里の肩を押して離そうとしても男の人の力にかなうわけなくて。