だんご虫ヒーロー。
そんなあたしの余裕も次の一瞬で消えてしまう。
不意ににやりと笑った武井りかがどこからか何かを持ってきた。
「…じゃあアンタのその汚い髪も芹田に惚れてもらうために綺麗にしないとな!」
そう言って武井りかが持ってきたのは、黒いペンキ。
ウソ…でしょ?
そのペンキをあたしの髪にかけるってこと?
あたしの驚いた顔にニヤリと笑う武井りかとその他2人。
「…アンタの髪これで染めてあげる」
いやだ、嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!
この髪は夕里に褒められた髪色なの!
地毛でこんな色で周りから嫌な目で見られてたあたしに、夕里だけは褒めてくれたの。