だんご虫ヒーロー。
「…なるほどな。良かったじゃん。
これでひと段落したんだな」
「うん。紗奈も1人になることもなくなったし、仲良くなれてよかった」
ニコッと笑って、冷たいミルクティーを飲む。
これで本当にひと段落した。
あとは私の進路が決まれば全てが終わる。
私はフランスの大学を受験しようと思ってる。
やっぱり夕里と離れるのは寂しいから。
夕里と少しでも一緒にいたいから。
この進路について、腹立つ進路の人が1人いる。
「…あ、ねぇ、あやちん!あやちんはどっかの大学受けるの〜?」
スマホをテーブルに置いて、早苗は近くを通った綾女に声をかけた。
綾女は注文の品を他のテーブルに置いてから戻ってきた。
「え、私?大学なんか行かないよ?
私は……航さんのお嫁になるから」
「……はぁ?航さん?」
意味が分からないりかは眉間にシワを寄せた。
綾女はデレデレで若干頬が赤い。
この話になると正直、綾女のキャラは腹立たしくなる。