だんご虫ヒーロー。



私を見た瞬間、その人は満面の笑みを浮かべた。
その上辺だけの笑顔に私はすぐに興味を失った。



「こっちこそごめんね?痛かったでしょ、大丈夫?」



そんなことを言いながら私が押さえてる鼻に手を伸ばしてきた。



触れられたくなくて私は軽く身を引いてかわす。



「いえ、これくらい慣れていますので」



周りの女子生徒の視線が痛い。
早く立ち去りたかった。



こういう人には関わりたくない。
どんな女子にも愛想振りまいて自分はモテ男だと思い込んでるチャラ男。


しかもその愛想は上辺だけだと思うとなお腹が立つ。



こういう軽い男は大嫌い。


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