だんご虫ヒーロー。



もも。俺はね?正直、すごく悔しいんだ。



ずっとももの傍にいられなくて、ももを守ってやれなくて。



なんで俺はこんなに弱くて、儚い人間なんだろうって1人になるといつも思ってた。



でも、ももの笑顔を見ると、そんな気持ちもどこかに消えてた。



ももの笑顔が、俺の生きている証だった。



ももが笑うから、『俺は生きてるんだ、ここにいるんだ』って思うことができた。



ももがいなかったらきっと俺は生きた心地もせずに死んでた。



ももが俺の隣にいたから、19年間も生きていられた。



そう思うだけで幸せだった。



でもそんな幸せはあっという間に終わりを迎えてしまった。


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