だんご虫ヒーロー。



ペンキのついたとこから下の髪を切ってしまったら、もうお団子頭に出来ない。


ペンキが固まってきているのを感じて、洗って落とすのは無理じゃないかと薄々思ってはいた。



でもそうしたら"約束"が守れなくなってしまう。



そんなのやだ!絶対に嫌だ!



「…この髪を切るんですか!?お願い切らないで!切ったら…切っちゃったら…」



"約束"を守れなかったら…という考えに身体が反応し、徐々に体が震え出す。



するといきなりイスが急回転して、チャラ男先輩の方を向かされたかと思えば勢いよく両肩を掴まれた。



「落ち着いて、俺を信じろ!」


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