だんご虫ヒーロー。
先輩の言いたいことがよく分からない。
私にどうして欲しいのか分からない。
「…つまりね?
髪を全部アップして作ってたお団子も大人なるに連れて、大人っぽく一部だけお団子にするって手もあるってこと」
チャラ男先輩が私の髪から手を離した。
するとサイドの髪が後ろで小さなお団子になっていた。
驚いて言葉が出ない。
「…変わっていいんだよ?李。"約束"に囚われすぎて変われないのなら、俺は約束を破ってでも変わるよ」
約束は破っちゃダメって教わらなかったんですか?先輩。
少なくとも私はそう教わりましたよ?
でも約束を破ってでもと言う時の先輩の眼差しはとても眩しくて…
「俺はこのお団子なくても可愛いと思うけどね。"約束"なんでしょ?」