ONLY YOU~年の差結婚の秘密~
「・・・」



リビングで文庫本を読んでいると苛立った様子で敦司が入って来た。



「父上は何を考えているんだ…」



敦司は独り言を呟きテーブルの上に何かを置いた。


木製のテーブルに打ち付ける音が響く。



「…敦司…荒れてるね…」



俺は本を閉じて敦司の置いた上品なダークブラウンの薄い冊子に手を伸ばす。



「見ていいの?」



「…お前の方が似合いの相手だ…」



「よせよ…俺は高校生だし…見合いなんて…まだ…」
< 147 / 390 >

この作品をシェア

pagetop