ONLY YOU~年の差結婚の秘密~
《19》パンドラの箱…回想

敦司side-

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10年前ーーー・・・

「宿に行くまで…この包み開けてはならないぞ…敦司」



「承知しております…父上。そう何度も念を押さないで下さい…」



「理解しておるならいい…」




私は父上の知り合いの群馬県県知事・橋村知事に父の代役でお歳暮を渡す…役目を担った。



風呂敷に包まれたお歳暮を受け取って父上の書斎を出た。




「敦司…」



母上が廊下で私を待ち伏せしていた。



「母上…どうされました?」



母上は珍しく眉間に皺を深く刻んで私を心配そうに見つめた。




「あなたが代役で行くのね…」



「はい…運転手の長谷も一緒です」




「そう…気を付けてね…」


「はい」






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