ONLY YOU~年の差結婚の秘密~
* * *



危篤は千歳の悪い冗談だった…



助手席には陽那を乗せて、後部座席には佑介が乗っていた。



「…鈴木会長との融資話は上手くいったのか?」


「いや…千歳のタチの悪い冗談で…延期になった…」




「それはそれは残念だな…」



薄暗い車内。

時折、対向車のサーチライトの光が差し込んで来る。

陽那は疲れていたのかシートに頭を預けて深い眠りについていた。



「…陽那ちゃん…半年前まで…施設で暮らしていたようだ…」



「施設?」



「あぁ」



「佑介お前が調べたのか?」



「彼女から訊いた…」


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