キケンな花嫁修行〜結婚相手が二人!?〜四ノ宮蓮編
「あー腹減った」
「いい香りがする……今日のメニューはなにかな?」
お勤めから帰ってきた蘭さんと蓮さんが、揃ってダイニングへとやってきた。
本当はお出迎えをしたかったけれど、料理にかかりきりでキッチンから離れることができなかった私。
でも、その分蓮さんの好物は、美味しそうに仕上がったから、彼の反応を見るのが楽しみ……
私は期待に胸を膨らませながら、テーブルに料理を並べた。
「お二人とも、お仕事お疲れさまです。私、今日は夕食を作るお手伝いをさせてもらったんです。このポテトグラタンは、ほとんど一人で作りました。
……蓮さんの好物だって伺ったので」
お盆を胸に抱き締めながら私が言うと、蓮さんはスプーンを手にしてグラタンをすくい、口に入れた。
でも咀嚼してる間中ずっと、整った眉を寄せ恐い顔をしていたから、私はあっという間に自信をなくしてしまう。
ちゃんと、教わった通りにやったはずだけど……