キケンな花嫁修行〜結婚相手が二人!?〜四ノ宮蓮編
食事を終え、私が先に入浴を済ませてベッドに座っていると、部屋着姿の蓮さんが濡れた髪をタオルで拭きながら、部屋に戻ってきた。
「蓮さん」
私はあることを提案するため、勇気を出して彼に話しかける。
「なんだ?眠いんなら先に寝てろ」
「いえ、そうではなくてですね……」
昨日はお互いベッドの端と端で、背中合わせに眠ったけれど……やっぱりそれじゃ、寂しいと思うの。
私はソファで雑誌を読み始めた蓮さんにこう言った。
「寝るとき……体をくっつけてもいいですか?」
部屋の空気の流れが止まった。
蓮さんが雑誌の向こうから、ジロリと私を睨む。
「そんな必要ねぇだろ。だいたいお前はキスされそうになっただけで泣いたんだぞ?俺がその気になったらどーすんだ」
「……それは、困ります、けど」
「なら黙って今日も端で寝ろ。処女のくせにイキがってんじゃねーよ」
グサリ。ナイフのような言葉が、私の胸を突き刺した。
“処女のくせに”なんて……
そんな言い方、ひどい……