キケンな花嫁修行〜結婚相手が二人!?〜四ノ宮蓮編
「カンナちゃんが選んだのだから僕は文句を言えないけど、蓮は面倒だよ?」
部屋の前で別れるときに、蘭さんが最後の忠告、という風に私に言った。
面倒、か……
それはなんとなく覚悟はしている。
だけど……食事の間ずっと考えていたんだ。蓮さんのこと……
「私、蓮さんが冷たい裏にはなにかあるんじゃないかって思うんです……だって蘭さんとは生まれたときから一緒の双子でしょう?
だから本当は、蘭さんみたいに優しいところもあるんじゃないかって……」
私が言うと、蘭さんは驚いたように目を丸くした。
でもそれは一瞬のことで、すぐに綺麗な微笑みに戻って私に言った。
「キミなら蓮を変えられるかもね……でもこれだけは覚えておいて。僕もまだ諦めたわけじゃないから、蓮が嫌になったら僕のところに来ればいい。わかったね?」
「…………はい」