キケンな花嫁修行〜結婚相手が二人!?〜四ノ宮蓮編
大切にしたいと思っていたファーストキスは、あたたかくて塩辛かった。
それは悲しみの涙ではなく、愛しさからこぼれる涙のせい。
角度を変えながら繰り返されるキスに何度も心が揺さぶられて、私も次第に積極的になっていく。
「……お前」
自ら舌を絡ませようと蓮さんの唇を割って入ると、驚いた彼が少しだけ身を引いた。
「……どこでそんなの覚えた」
「どこって……私、蓮さん以外の男の人とお付き合いしたことありません」
「じゃあなんで……」
「もっともっと……蓮さんと深く繋がりたいから……」
私は、精神的なことを言ったつもりだった。
だけど彼はそう受け取らなかったらしい。
「抑えが効かなくなるだろうが……」
そう言って穏やかだった目つきを一瞬で鋭いものに変えると、蓮さんは私をベッドに押し倒した。