キケンな花嫁修行〜結婚相手が二人!?〜四ノ宮蓮編
6◆勝手にしろ
翌朝起きたとき部屋には私しかいなかったから、寝過ごしてしまったかと慌ててリビングへ向かうと、蓮さんと蘭さんが私服姿でくつろいでいたので私は目を丸くした。
「あれ……?お二人ともお仕事は?」
「おはよう、カンナちゃん。今日は休みだよ」
窓から差し込む朝陽より眩しい笑顔で、蘭さんが言う。
そっか……お休み。
ってことは、今日は朝からずっと蓮さんと一緒にいられるってこと?
わぁ、うれしい!
「お前も早く着替えて来い。家にずっといてもすることがねぇから、出掛けるぞ」
そ、それって……
「デート……ってことですか?」
「……そう思いたきゃ思え」
ぶっきらぼうに言った蓮さんだけど、今のをたぶん蘭さん風に訳せば
「うん。もちろんデートだよ。早くカンナちゃんと二人きりになりたいな」
……ってことだと思う。
「すぐ準備してきます!!」
私は浮かれ気分で踵を返した。