キケンな花嫁修行〜結婚相手が二人!?〜四ノ宮蓮編
やがて店員の女性がお店の奥に消え、戻ってきた時には白い手袋をした手でひとつのリングケースを持ってきた。
「こちらなど、いかがでしょう?」
パコ、とケースが開くと私は目に飛び込んできたダイヤの大きさにびっくりして声も出なかった。
これは一体、何カラットあるの……!?
「このダイヤは何カラットだ?」
私が聞こうとしたことを、蓮さんが代弁してくれた。私はドキドキしながら店員さんの答えを待つ。
「2カラットです」
「ふーん……で、いくらだ?」
「2000万円になります」
にっ……にに、2000万〜〜!?
「蓮さん!私そんなの貰えません!!他のにしましょう!!ねっ」
蓮さんの腕にしがみついて、私はなんとか彼を説得しようと試みた。
けれど蓮さんは私を無視して、勝手に店員さんと話を進めてしまう。