再生ゲーム・山田拓也のエンディング
「顔色が急に酷くなったわよ? どうしたの? やっぱり、なにか遭ったんでしょう?」


鼓膜から脳に響く口論。それは予測もしていなかった台詞だった。


――ナイフ? お隣の大和さん……井上


「七海……」


「え、拓也さん! 今なんて言ったの!」


りりかも動揺し、俺の両肩を揺さぶった。


「りりか……その呼び方は駄目だろう? ――悪いが今日は早退をするよ、後は頼む。りんがナイフを振り回しているみたいなんだ――綾が心配だ」


「なぜそんな事に……今七海って言ったわよね? 井上七海のことよね!?」
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