サクラ咲く
プロ相手にするとさ、リードしてくれたりしてなかなか自分本意に出来なくてさ。



そういうのをどうやれば上手くできるのかとか、大輔に相談したりしてたんだよ。

大輔は俺がかのこのこと、ずっと好きだったって知ってたから色々協力してくれてさ。



かのこに初めてキスした時のこと、覚えてるか?



あれも大輔が協力してくれてたんだ。



無理矢理迫ればキスくらいはイケるぞ、ってさ。



まさか本当に壁に追い詰めたら出来るなんて思わなかったけど。


あの時はカッコつけてたけど…本当はもう口から心臓が飛び出すんじゃないかってくらい舞い上がってさ。


笑えるくらい緊張して迫ったんだよ。



かのこのさ、柔らかい唇の感触が忘れられなくてさ。


ヤバいくらい更に好きになったよ。



諦めなくてよかった、って思う。


大輔が居たから、諦めずにいれたってことも分かってる。


あいつが俺を認めてくれて、俺にならかのこを任せられるって信じてくれたから今があるんだよな。



かのこがズルいって思う気持ちはわかるよ。


ただ、これだけは言える。



愛のあるセックスをしたのは、かのこただ1人だけだ。


これからは、かのこだけ愛するよ。




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