サクラ咲く
「公佳って森下君と付き合ってたよね?」
会も盛り上がり、いい感じに皆酔いが回った頃。
かのこは公佳に問いかけた。
「あー、あれは消したい過去。」
「あたし別れたの知らなくて…」
余計な話して余計な展開になったし。
「ごめん。あー、気を悪くしないでね、隆志のやつかのこの代わりにしたのよ、あたしのこと。」
「「は?」」
その答えにかのこだけでなく、明里まで答えた。
「あたしとかのこと明里っていつも一緒だったじゃん。
…かのこに言えなくていつもそばに居たあたしに告っただけの話。
抱かれてる最中にかのこの名前が出てきてね。
それで別れた。」
「「最低男!」」
またしても被る。
「ま、そんな感じよ。今は幸せよ、彼氏優しいし。」
「公佳、彼氏いるんだ〜?」
明里の言葉にVサインする公佳。本当に幸せなのだとわかる表情。
「かのこみたいにまだ結婚はしないけどね。かのこはいいねー、旦那様イケメンなんでしょー?」
「どうだろ、多分イケメンの部類に入るかなぁ。イギリスと日本のハーフだから。」
そう答えたら、きゃー!って明里と公佳が騒ぐ。
すると周りの仲間が何々?何かあったの?と集まり始めた。
「かのこの旦那様がイケメンだって話ー。」
「羨まし〜い。」
きゃあきゃあ騒ぐ女性陣を尻目に、森下が口を開いた。
「まぁ確かにイケメンだけどさ、あんな嫉妬深い奴じゃ長続きしないよなぁ。」
言葉に嫌味が合わさって、とげとげしい。
「森下君に言われたくない。」
キッと睨みつけ言い放った。
「…もっと早くに言えばよかった。人のものになる前に。…好きだって。」
寂しそうなその表情は、周りをシンとさせる。
「ま、今更だよなぁ。後悔したって仕方ないよな。」
そう笑う森下の表情に、かのこは少しだけ申し訳なく思った。
そんな時、震えるスマホ。
【迎えに来た、帰るぞ。】
早い…でもいっか。
「ごめん、旦那様迎えに来たから先に帰るね。」
「マジ⁉︎見に行くー!」
帰ろうとするかのこにゾロゾロと付き添う女性陣。
帰り際、森下に腕を掴まれた。
「ごめん。迷惑かけて。」
「ううん、あたしこそごめん。何にも気付かなくて。公佳にも迷惑かけたから。もう、忘れて。森下君なら素敵な彼女すぐに出来るわよ。」
そう微笑んだら、初めて見せる表情で森下が笑った。
「旦那にも謝っといて。」
手をヒラヒラと振り別れる。
外に出ると、路肩にハザードをあげて止まる車がある。
泰斗だ。
「あの人?」
「うん、そうよ。」
運転席から降りて来た泰斗が、かのこの元へと歩いてくる。
「かのこ」
モデルみたいな感じで歩いてくる泰斗を見て、野次馬で来ていた友達がシンとする。
「心配だったから来た。」
「ありがとう。みんなが泰斗に会いたいからってついて来たのよ。」
かのこの後ろにいた女友達に軽く会釈をし、挨拶する。
「初めまして、かのこの夫の如月です、妻がお世話になっております。」
営業スマイルに悩殺された友達がいたのは言うまでもない。
会も盛り上がり、いい感じに皆酔いが回った頃。
かのこは公佳に問いかけた。
「あー、あれは消したい過去。」
「あたし別れたの知らなくて…」
余計な話して余計な展開になったし。
「ごめん。あー、気を悪くしないでね、隆志のやつかのこの代わりにしたのよ、あたしのこと。」
「「は?」」
その答えにかのこだけでなく、明里まで答えた。
「あたしとかのこと明里っていつも一緒だったじゃん。
…かのこに言えなくていつもそばに居たあたしに告っただけの話。
抱かれてる最中にかのこの名前が出てきてね。
それで別れた。」
「「最低男!」」
またしても被る。
「ま、そんな感じよ。今は幸せよ、彼氏優しいし。」
「公佳、彼氏いるんだ〜?」
明里の言葉にVサインする公佳。本当に幸せなのだとわかる表情。
「かのこみたいにまだ結婚はしないけどね。かのこはいいねー、旦那様イケメンなんでしょー?」
「どうだろ、多分イケメンの部類に入るかなぁ。イギリスと日本のハーフだから。」
そう答えたら、きゃー!って明里と公佳が騒ぐ。
すると周りの仲間が何々?何かあったの?と集まり始めた。
「かのこの旦那様がイケメンだって話ー。」
「羨まし〜い。」
きゃあきゃあ騒ぐ女性陣を尻目に、森下が口を開いた。
「まぁ確かにイケメンだけどさ、あんな嫉妬深い奴じゃ長続きしないよなぁ。」
言葉に嫌味が合わさって、とげとげしい。
「森下君に言われたくない。」
キッと睨みつけ言い放った。
「…もっと早くに言えばよかった。人のものになる前に。…好きだって。」
寂しそうなその表情は、周りをシンとさせる。
「ま、今更だよなぁ。後悔したって仕方ないよな。」
そう笑う森下の表情に、かのこは少しだけ申し訳なく思った。
そんな時、震えるスマホ。
【迎えに来た、帰るぞ。】
早い…でもいっか。
「ごめん、旦那様迎えに来たから先に帰るね。」
「マジ⁉︎見に行くー!」
帰ろうとするかのこにゾロゾロと付き添う女性陣。
帰り際、森下に腕を掴まれた。
「ごめん。迷惑かけて。」
「ううん、あたしこそごめん。何にも気付かなくて。公佳にも迷惑かけたから。もう、忘れて。森下君なら素敵な彼女すぐに出来るわよ。」
そう微笑んだら、初めて見せる表情で森下が笑った。
「旦那にも謝っといて。」
手をヒラヒラと振り別れる。
外に出ると、路肩にハザードをあげて止まる車がある。
泰斗だ。
「あの人?」
「うん、そうよ。」
運転席から降りて来た泰斗が、かのこの元へと歩いてくる。
「かのこ」
モデルみたいな感じで歩いてくる泰斗を見て、野次馬で来ていた友達がシンとする。
「心配だったから来た。」
「ありがとう。みんなが泰斗に会いたいからってついて来たのよ。」
かのこの後ろにいた女友達に軽く会釈をし、挨拶する。
「初めまして、かのこの夫の如月です、妻がお世話になっております。」
営業スマイルに悩殺された友達がいたのは言うまでもない。