侍先生!
第一章

信長ごっこ

若草色より、もうすこし黒みがかった黒板に、カツ、カツ、と、白いチョークが粉を落としながら色を残す。


力を入れすぎたのか、チョークは音を立てて折れた。


そのせいで崩れた文字を、黒板消しで消した。


黒板にかじりついてるのは、今日からこのクラスの担任になる先生。


清潔感のある黒髪に、整えているのか、自前なのか、綺麗に整った眉。


マスカラでも塗ってるんじゃないかと思うほど、長いまつ毛。


シュッと通った鼻筋に、薄い唇。


一言で言うと、イケメン。
…イケメンって、今ドキ、死語かな?


身長は、180センチくらいありそう。


服装は、パーカーに、ジャージ。
せっかく格好良いのに、服装はやる気ない感じ。


…まあ、先生だから仕方無い、か。


私は、先生が書いた黒板の文字に釘付けになった。


「さむらい…だ、先生?」
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