侍先生!
俺はただ、そうか、と言うだけだった。


そのあといつものように信長ごっこをしていたら、生徒達に見られてちょっと焦った。


そのあと、コピー機の前でなにやらしゃべっている姫条と森本の姿を見た。



吉川の事を可愛いと言っていたらしい。
お前らはおっさんか。


まあ、可愛いとは思うけど。
…って俺こそおっさんか。


二人に社会見学の参加の有無を聞いたあと、姫条は俺の腕を引っ張って、その場を去った。


「侍先生! 協力して!」


「あ? 何をだよ」


まさか、お前と森本がくっつく手伝いをしろっていうんじゃないだろうな?


「美智子ちゃんとカツオをくっつける作戦に!」


…は?なんだそれ。
なんで森本と吉川?


「分かったけど、人の恋路に関わるほど余裕は無いんだけどね」


俺も振られたばっかだし。
すると、姫条はシュンとしていた。


「今回だけだぞ」


そう言うと、姫条は小躍りしていた。
…意味の分からんやつだな。
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