侍先生!
そこでは先生たちが宴会をしていた。


もちろん、侍先生も。


「うわ、なにしてるんですか。 てか、私が入っていいんですか」


「男子の部屋に遊びに行かんと部屋におったご褒美や! お酒つげ!」


「いやだー! 褒美でせいじのお酌なんか」


「お前がひとりで寂しそうにしてたから、気をきかしてやってんのやろ!」


そんな気遣いいらない…。
と思いつつも、酒をついでやる。


「姫条、こっちも」


と、侍先生に言われ、しぶしぶ注ぐ。


「あ、鯛のお刺身! 食べていい?」


「おお、食え食え」


それにしても、私たちの夕飯とはまったく違った豪華な料理だなあ…。
羨ましすぎる。


「ところで、もうすぐ糸田賢治スペシャルが始まるんだが…」


は!そうだった!!


ちなみに糸田賢治とは、今やってる大河ドラマで織田信長役をやっている俳優さんである。
水族館で一回会った事があったんだっけ!


部屋に戻っても、生徒の部屋でテレビみちゃ駄目っていわれてるしな…。


「先生! 見せてください!」


「あかん! 今は阪神戦みとんねん!」


「いいじゃん! みせてよー!」


「そんなに言うんやったら、海の部屋で見たらええやろ!」


…へ?先生の部屋で?


「じゃ、俺は見たいテレビあるんで失礼します」


ま、まままままじでー!


「せ、先生! わ、わたしも!」


と、先生についてゆく。


先生達は、ひとりひとりの部屋が用意されてるらしい。
先生の部屋は、まあまあの広さだった。


「これ見たらすぐ部屋に戻れよ?」


「い、いえす!!」


手を挙げてそう言った。


てゆうか…個室で先生とふたりきり…。
ドキドキするんですが!
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