侍先生!

-先生SIDE-

修学旅行の当日。


自由行動は姫条と一緒に周るとか言っておいて、行く場所は特に決めてない。


…清水寺でいいか。
清水寺in信長ごっこだもんな。


と、ひとり納得する。


姫条がまた森本とジャれてるが、見ないフリをする。
森本は姫条とジャれた後、吉川のもとまで向かって行った。


あの二人は修学旅行で一緒に行動するらしい、と電車で姫条に聞かされた。


それにホッとしてる俺。
自分で自分を殴ってみた。


何を考えてんだ、俺は。


新幹線に乗って、京都に着いた。バスに乗って、目的地につくと、俺がバスを降りるのを待っていた姫条の姿があった。


「姫条、待たせたな」


と、言うと姫条は不機嫌そうに、


「うん、待ちくたびれました!」


と言った。
…正直だな。


「そうか、じゃあ行くか!」


「はーい!」


あっというまに笑顔になって、二人で歩く。


生徒たちに見られてるけど、まあ別に怪しくも無いだろ。
別に何もしてはいないし。と自分に言い聞かせる。


雨で地面がぬかるんでるが、そんな事は気にせず、清水寺へ向かう。


俺は舞台の方に向かいたいのに、姫条は縁結びのご利益があるという場所へと向かった。


恋が叶うという石を無事触って、その場を去った。
こいつも一応女子なんだな、とおもった。
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