侍先生!
…本当は、まだ言うつもりは無かったけど、仕方無いか…。


と思いつつ、拳を小さく握った。


姫条を見つけて、たこ焼き屋に入る。
たこ焼きをたらふく食べたあと、大阪の街を歩いた。


「姫条、昨日の事だけど」


なんの前振りもなく、いきなり話し出した。
姫条は、顔を強張らせ、足を止めた。


「お前に、言おうと思ってた事があったんだ」


「…はい」


「でも、あのシュチュエーションで言ってしまうのも、雰囲気で…なんかやばい事になってしまいそうだったから、やめとこうって思ったんだ」


「その、話したい事って、何だったんですか?」


俺は咳ばらいをして、姫条の顔を見た。


「昨日だけじゃなく、前から言おうと思ってた。 …お前は、俺のただのお気に入りの生徒じゃない。 お前とする信長ごっこは凄い楽しいし、お前は面白い。 …ただそれだけだったんだ。 しばらく前までは」


やばい。…恥ずかしいな。
俺は、自分の顔が赤くなっていくのが分かった。


「でも、お前が森本と仲良くしてんのはなんだかムカついたし、嫌だった。 でもお前は、俺の事が好きだって、言ってくれた。 それがすごい、嬉しかった。 ずっと、気付かない様にしてたけど、



俺は…お前が好きだ」


姫条は顔をめちゃくちゃ真っ赤にしていた。
俺も、すごく赤くなってると思う。
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