侍先生!
第五章

宣言

先生から、『好きだ』と言われてから、ずっとその言葉を思い出してニヤけてしまう。


そんな私を見た皐月が、キモイと言うけど、自分でもかなりキモイと思う。


「でも、すごいじゃん! まい。 良かったね!」


「うん、まだ恋人同士ではないけどね」


「ほぼ恋人同士のようなモンじゃん!」


そうだよねー。
と、またニヤニヤしてしまう。


教室の外から、名前を呼ばれて向ってみると、そこには澪ちゃんがいた。


「澪ちゃん! どーしたの?」


「うん、ちょっとまいちゃんに話したいことがあって」


「そうなの? 私もちょうど、澪ちゃんに話したいことあったんだー! ここじゃなんだから、中庭行こっか?」


と、澪ちゃんと中庭に向かう。


「で、澪ちゃんの話って?」


中庭に着くなり、話を振る。


「ううん、まいちゃんかどうぞ」


「いいよ、澪ちゃんからどーぞ」


澪ちゃんは、言い辛らそうに、口をモゴモゴさせた。


「あのね、まいちゃん…」


「うん?」


「私…も、倖田先生が好きなの」


…へっ!?


私は目玉が飛び出そうな感覚がした。
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