侍先生!
「で、お前も来るか?」


「へ?」


一緒に…行っていいの?
私は目をパチクリさせた。


「てか、姫条も連れて行くってもう言った」


「か、勝手に決めないでよ!」


とは言いつつ、ちょっと嬉しかったり。


…いや、不安だけど!


学校が終わったら、先生の仕事が終わるまでに、出かける準備をする。


てか、何着ていけばいいの!?
とあせる。


デートとはまた違うし!
だからといって、ラフな格好なわけにもいかないし。


悩んだあげく、シンプルなワンピースにしてみた。


化粧もして、髪も巻こうかな…と思ったら、先生から着信があった。


『着いたぞ』と、先生。


は、早いよ!


髪の毛を巻くのはやめて、家を出た。


「シートベルト、ちゃんと締めろよ?」


先生の車に乗ると、そう言われた。


先生は、いつもの先生に見える。
私は、緊張と不安でドキドキしていた。


「そう固くなんなよ」


と、頭をゴツンと叩かれた。


そりゃ、固くもなるよ!と心の中で叫んで、待ち合わせ場所に向かった。


待ち合わせ場所の料理店にはすぐ着いて、中で真帆さんを待つ。


…だめだ、緊張する。
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