侍先生！

「だから、あの時…姫条さんに会って、うらやましいなって思ったの」


「うらやましい…ですか？」


私が目をパチクリと瞬きをさせると、真帆さんは笑った。


「うん、海と一番近くで、一緒に過ごせるんだもん。　そして、趣味も一緒だし。　私と海って、共通の趣味なんかなくて」


笑顔だけど、すこし寂しそうに話す真帆さん。


「だから、あのとき…姫条さんに海をよろしく頼むって言ったの。　姫条さんと海なら、きっとうまくやれるわ」


うまくやれるって…どうゆう事ですか？


「ふたりはもう恋人同士なんでしょ？」


「え！？」


「いや、まだ」


と、先生。


そ、そう！まだなのよ！
やっぱ、先生と恋人同士とかって、言われるとドキッとすんなあ。


「私の話は、もう終わり。　どう？海。　納得した？」



「ああ、胸のとっかえてたものがとれた感じ。　てゆーか、あの時言ってくれたらよかったのに」


「あの時言ったら、海は優しいから、私の事を気にかけてくれるだろうって、思ってたけど。　それをしてしまうと、海は目標に向かって進めないでしょ？」


真帆さんて、大人だなあ…。
と、私は関心していた。


てゆうか、先生と真帆さんが話す雰囲気が…すごい恋人同士っぽくて複雑。


元！恋人同士だから！元！！
と、自分に言い聞かせる。