侍先生!

初ロマンス?

終業式が間近に迫っていた頃、私は美智子ちゃんの生徒会の仕事を手伝っていた。


「ねえねえ、まいちゃん。 クリスマスはどうするの?」


「クリスマス? …あ!」


そういえば、終業式が終わったらすぐクリスマスだった!


「倖田先生と過ごすの?」


と、美智子ちゃんはコッソリ言ってきた。


「え!? そんな話はいっこもしてないけど!」


「そうなの?」


「そうなの」


先生、もしかして忘れてるんじゃ…。


てか、私もか。


「美智子ちゃんは?どうするの?」


「…いちおう、勝男くんをデートに誘おうかなって思って…」


「おおー! いいじゃんいいじゃん!!」


「でも、勝男くんモテるし…。 もう予定入ってるかも」


「入ってないって言ってたよ」


そう言うと、美智子ちゃんはキョトンとした顔をした。


なんか、変な事言った?


「ほんとに?」


「うん、そう言ってたもん」


美智子ちゃんは嬉しそうに、そっかあ、と呟いた。


カツオと美智子ちゃん、デートできるといいなあ。
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