侍先生!
「じゃなくて?」


私が続きを促すと、先生はやっと、話した。


「別れたんだ」


「へ!?」


私の目玉は飛び出そうだった。
私が固まっていると、先生の顔つきが変わって、いつもの先生の顔になっていた。


「…ごめん!」


「な、なにが!?」


「こんな事、生徒に言うべきじゃなかった! 今のは忘れてくれ!」


わ、忘れるわけないじゃん!!


「別れたって、なんで!?」


「本当にごめん!!」


「だからなんでー!!」


私が先生のパーカーを掴んで聞いても、先生は答えてくれない。


先生は何も言わずに資料室を出ようとするが、それを阻止しようと引っ張る。


「先生! 言わないなら、もう信長ごっこしてあげないからね!」


私、何言ってるんだろう。
そんなんで先生が心惹かれるわけ無いのに。
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