恋花火 ~恋は甘く切ない~
だって、あいつは軽いじゃん。
妃紗にはありえないじゃん。
妃紗もっと誠実な人がいいんだもん。
チャラ男なんて・・・・・・。
でも、あいつ、昨日助けてくれた・・・・・・。
それが、嬉しかった。
でもそれだけ。
それだけだよ?
「おーい。妃紗?聞いてる?」
やばっ。
自分の世界に入り込んでた。完全に。
てか、あんな奴のこと考えるのやめよう・・・・・・。
「ごめん。ちょっとボーッとしちゃって」
「妃紗はどこの高校行くか決めた?」
サキが聞く。
都ちゃんも聞きたい!って顔をしてる。
そっかあ。あたし、受験生なんだ。
そんなこと考えたことなかった。
どうせ、あたしバカだし、行ける高校なんてあるのかな。
「妃紗そうゆうのまだ決めてないんだ・・・・・・」
自分で言って悲しくなった。
そういえば、口に出さないけどサキと都ちゃんはもう志望校決めてたりして・・・・・・。
あたし、完全に置いてきぼりじゃん。
「そっかあ。都ね、いい高校知ってるよ!一緒に目指そうよ」
え、でもあたしの頭じゃいけないでしょ・・・・・・。
確かに、みんなと同じ高校なら楽しそうだけど・・・・・・。