恋花火 ~恋は甘く切ない~
「暑いけど離したくねぇ」
まさか丹後くんにそうゆう風に言われるだなんて思ってなかったから、妙にドキッとした。
「だけど妃紗、手汗が」
今でさえも、ちょっとベタついて来ているのにこのまま今日一日過ごすなんてできないよ……。
「手汗とか気にしねーよ?むしろ妃紗と手ぇ繋いでない方が嫌だし」
もうあたし、こんなに幸せでいいのかな。
付き合うようになってから、丹後くんはすごくあたしをドキドキされるようなことばっかり言うようになった。
あたしは付き合うとか初めてだし、好きになったのも丹後くんが初めてだから、全然慣れないよ。