恋花火 ~恋は甘く切ない~


うぅ、なんかショック……。


こんな風に言われるくらいなら私服で来ればよかった……。


軽くショックを受けていると、もう花火大会の会場に着いたみたい。


「まだ花火上がるまで時間あるしなんか食うか」


丹後くんはさっきの発言には何とも思ってないのか、なんて事無いような顔で言う。


もう、デリカシーのないヤツなんだから!


ちょっとは気にしないわけ?


「うん、そーだね。妃紗わたあめ食べたい」


でも、そんな丹後くんも好きだから何も言わないよ。


「じゃ、わたあめ買うか」


丹後くんはあたしの手を引いて、歩き出す。


丹後くんって甘いもの大丈夫なのかな。


あたしはわたあめ食べたい気分だけど、丹後くんはどうなんだろう。


あたしに合わせてるなら、何か申し訳ないかも……。


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