Dear HERO［実話］

【私のこと好き？それとも嫌い？】



でも龍斗から返ってきた言葉は…


【嫌いじゃない】


その一言…。


あのときのように、また私の気持ちを受け入れてくれないの？






「凛のことを何とも思わなくなったわけじゃない。好きだよ。その気持ちは変わらないから心配しなくていい。ただ…」



「…ただ？」



「自分の中で解決しなきゃいけない問題があって、それが終わらないことには人とは付き合えないと思ってる…」



「…問題って何なの？」



龍斗がどんな問題を抱えているのか、私には想像もつかなかった。





「……今は…言えない…」



「………」




付き合うことはできない。

龍斗が抱えている問題も教えてもらえない。


どうすればいいのか分からなかった。


樹と別れ、けじめをつけた。

その後に自分の想いを告白すれば龍斗と付き合えると思っていた。


だから樹を傷付けてでも自分の気持ちを押し通した。


龍斗の彼女になって抱き締めてもらえると思っていたから…