Dear HERO[実話]


そしてあの電話から9ヶ月が経つ。

この9ヶ月の間も私の中には龍斗の存在しかなかった。


後悔と自問自答を繰り返す。


何で私はこんなにも弱いのだろう…

ほんの少しの勇気が出せないのだろう…


こんな私を龍斗は本当に好きになってくれていたの?

あなたは強いから私を見ていつもイライラしていたのかもしれない。


だけど…


私はあなたが好き。

やっぱりあなたが好き…。



自分の気持ちを抑えきれず、久しぶりに龍斗にメールを送った。



= 送信 =

 To:龍斗
From:凛


【久しぶり。元気?龍ちゃんに聞きたいことがあってメールしてます。
私は電話だと中々自分の気持ちと伝えることができないからメールにしました。喧嘩した後、私なりにいろいろ考えて龍ちゃんは私に対して冷めたのかなって感じてるの。龍ちゃんの今の気持ちを聞かせてほしい…。いきなりこんなこと聞いてごめんね。ただ、このままの状態だと今までのことが何もなかったかのように消えてしまいそうで怖いんだ…】




今まで何があっても返事をくれた。

あの喧嘩した日でさえ、次の日には何事もなかったかのようにメールがきた。


きっと今度も来るはず。

きっと来る…


そう信じて待ち続けた。

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