Dear HERO[実話]


数日後 ―――

その日から一週間後は私の誕生日。


奏汰と二人で海に行った。

入るにはまだ水が冷たい季節。


潮風にあたりながら、二人で海沿いを歩いた。




「凛ちゃんの笑顔って癒される」



奏汰の横で笑う顔を見つめられる。



「…え?」



あまりにも真っ直ぐ見られて恥ずかしくなり思わず目を逸らしてしまった。




「はい。ちょっと早いけど誕生日プレゼント…」



そう言って奏汰は可愛い袋に包まれた箱を手渡した。




「…覚えててくれたの?」




誕生日を教えたのはだいぶ前だったし、まさかプレゼントを用意してくれてるとは思いもしなかった。




「もちろん♪」




笑顔で頷く奏汰。




「開けてもいい?」



「いいよ」




ラッピングされている箱を丁寧に開けた。

中から出てきたガラスの瓶を手にとってみる。

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