Dear HERO[実話]
大人になれるのかな…
空を見ながらふとそんなことを思った。
教室から見える何でもない風景がもう見れなくなる。
“卒業”を迎える高校3年の3月。
そのときの私にはこの先の未来なんて分かるはずもなくて、ただ呆然と過ぎ去っていく時に身を任せていたんだ。
すぐ先に待つ恐怖も、何年にも渡るあなたへの想いも知らずに…
もしも、時を戻せるなら…
まだ子供のこの頃に戻れるなら…
今こんなにも後悔することはなかった。
だけど、あなたと出会えたこと。
あなたを誰よりも愛したこと。
私は誇りに思うんだ…