Dear HERO[実話]



「これ…このジャケットがいいかなって…」



店員もマネキンに目を向けるとニッコリ笑った。



「カッコイイですよね。サイズはどのくらいですか?」



「………」



壱春のサイズなんて、身長以外何も知らない。



「背は高いです。180以上あるから…」



「んー…体型はガッシリしてますか?それともスラッとした感じ?」



「スラッとしてるほうかな…」



「じゃあ…」




そう言って店員はわざわざマネキンの身長を上げてくれた。



「これで合わせてみたらいいですよ!」




それから2人で色々と話しながらサイズを選んだ。

自分のことのように、一緒になって一生懸命探してくれる店員の姿に心が温かくなる。


一時間も悩んだものの、優しい店員のおかげで満足のいくプレゼントを見つけることができた。


ラッピングされた袋を手に、壱春の喜ぶ姿を想像する。

早くこのジャケットを着た壱春とデートしたいな。


そう思いながら…

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