Dear HERO[実話]
「そういえば少し前あいつからメールきたよ…」
「…あいつ?」
龍斗の言い回しで何となく誰かは分かる。
「そう…ほらお前の友達の…」
やっぱりそうか…
「……莢香?」
「そうそう…」
その名前を出すだけで嫉妬に似た気持ちが湧き上がってくる。
「…何て?」
何度か莢香と連絡をとることはあった。
でもその中で龍斗の名前が出てきたことは一度もない。
私の知らないところで莢香は龍斗と今でも連絡をとっていたんだ。
「なんか…自分は彼氏できたってわざわざ俺に報告してきた。私はラブラブで幸せだよ~って…」
「…そう……」