Dear HERO[実話]
「あっそう…て感じだよ。わざわざ報告してこられてもな…」
龍斗はめんどくさそうに言う。
「でも莢香…彼氏と別れたって言ってたけど…」
2ヶ月前、莢香とメールしたときにそう言っていた。
私も壱春のことを莢香に話していたし、莢香の彼氏のことも聞いていた。
「そうなの?別にどうでもいいけどな…」
相変わらず莢香には冷たい態度。
私が嫌がるからわざとそうしてるの?
でも龍斗の口から莢香の名前を出されるだけで、私の心臓はきゅっと小さくなってしまう。
苦しくなるんだよ?
莢香の名前に抵抗を感じながらも、私はハンバーグを一口頬張る。
そしてナイフとフォークをお皿の上に置いた。
今日一番聞きたかったことを聞くために…